色々忙しく久しぶりの投稿になりました。
現地調査での作業は採寸や機器の配置等の確認で現在はデジタル画像とスケッチや客先の元図面等を元に作図して現地改造をしています。
現地で3Dデータを作れれば作業の短縮や客先との打ち合わせ、また今後の研修等の幅が広がります。また今時の技術なので使いこなせればまさにDXを実践していることになります。
画像をリアルタイムに生成する技術は以前からあり、複数の画像から対象の位置を三角法を利用した深層学習を使った方法がありました。この方法はここ数年進歩が急速に進んでいます。
2眼カメラを使った方法を3年前から研究していますが、カメラの視差を利用した3Dデータの生成は色々な角度からの画像を取得して三次元データを構築する為デスクトップパソコンが必要で尚且つ処理に電力が必要で手軽に現場で使うことが出来ませんでした。また画像の暗いところは三次元かが難しいという難点がありました。
この技術を使った3Dデータを生成する2眼カメラはZEDが有名でアメリカから取り寄せましたが取り扱いが難しくデータが破綻して実用は難しかったです。
その後LiDERという技法で対象に赤外線を照射してその往復の時間を計算して距離を計測する技術です。それをつかって3Dデータを生成するにはカメラにセンサーを使ってカメラの座標位置、カメラの角度と移動スピードを距離データに紐付ける技術です。主に自動車の前方衝突技術で使われる手法。
これを使ったIntelのリアルセンスというカメラも試してみました。2眼カメラより進化していて結果もそこそこですが、処理するコンピュータが必要で持ち出して使うにはJetson機器に取り付けてバッテリで動作させる必要がありますが、ソフトの立ち上げ等、実用に課題も多くありました。
昨年アップルのiPad ProにLiDERが搭載されたのでそのセンサーを使ったアプリで3Dデータ化ができる様になりまいた。iPhone12ProにもLiDERが搭載されたので実験しました。課題はまだありますが、iPhoneの中で可視化の処理(デスクトップ並の処理能力)で持ち運びや取り扱いが非常にシンプルになりました。
と、3Dアプリ
撮り方には工夫と経験が必要です。
通電している場合は誤って機器に接触しない様に気をつけて、奥行きを撮る為に上下左右にiPhoneを傾けてまんべんなくゆっくり画面に映るホリゴンの色が緑からメッシュになる様に撮る必要があります。
また別のローカル盤の全体を丁寧に撮った3Dデータは下記の通り。
Sketchfabの無料会員なので月に1つの3Dデータをアップロードできるのでここで確認して見て下さい。
ブラウザーでマウスを使って動かすこともできます。
建物等の大きな対象が得意で細かな造形物の凹凸の取得は難しいですが、実寸の大きさの誤差も数センチで従来の機器や方法を考慮すると画期的です。
現場で使えるかが微妙で透明な板(ガラスやアクリル板)越しにデータを取ろうとするとLiDERが乱反射してデータを取得することが難しくなります。
画像が破綻していますが、リアルタイムの計算でここまでできること自体は凄い処理がされています。配線はLiDERが乱反射して上手くデータを取得出来ません。対象を上下左右上手く撮らないと歪んだデータになります。
LiDERのデータは
レーダーの様に凹凸を3Dデータに可視化しています。このデータの上に写真を貼り付けて3Dデータにしています。
大体の寸法も測れます。
生成の動画はこの様に四角錐がカメラの位置と向きを表しています。
この動画は別のアプリで説明がしやすかったので撮影のイメージがし易いですが、データの書き出し機能が有料です。データは綺麗のですが、撮影距離やデータ量の設定が出来ないので、もう一歩といったところです。
無料の編集ソフトBlenderで取得したデータと3D CADで作ったデータの合成もできるようになりました。
Blenderソフトで扱える形式に変換加工して別々に取得したデータと3D CADで製作したを一つにしました。
今後もっと進歩する技術ですが、一応使える実用に耐えるところまで来たので時間を見つけて仕上げていくつもりです。
AUTODESKのビューアソフトを使うと30日限定ですが、データの公開も可能です。